作業台(ソーホース)を作りました

加工を終えたワークはバリ取りや寸法検査など、出荷まで作業があります。

そんな作業を機械の上に乗ったままで行うと次の仕事が出来ないので、

基本的には地面に置くか(傷が入らないように対策します)、作業台の上に

置くことになります。

地面に置いて作業をしてもいいのですが、なんせもう腰が・・・

学生時代に登山部で無理をしすぎたせいで常に腰に爆弾を抱えている私は

人体で最も大事な器官は腰だと悟っているので、屈んで作業するのは

まさしく拷問と同じです。

そんな腰爆弾の助けとなるのが作業台なのですが、作業量の増加に伴い

製缶屋さんにお願いして新たに1対作ってもらいました。

モノタロウやアマゾンで売ってないものかと検索してみると

この作業台は「ソーホース」という代物だということを初めて知りました。

世の中ではDIYで欠かせないツールの一つなのだそうです。

ところがこのソーホース、売っているものは非常に弱いのです。

もちろんDIYでご家庭ユーズには全く問題ない耐荷重ですが、鉄工所ユーズには

全く物足りない耐荷重でした。

確かにこれまで使っていたソーホースも「重て~」と思いながら運んでいました

これまでのものも何年か前に鉄のアングルを溶接して作ったものだそうです。

今回はこれまでよりも長く、強く、上に載せる盤木も取り替えやすく、と使い

勝手も意識して図面を書き、プロにお願いして製作しました。

出来上がってきたものは無骨ながらも頑丈そうで、中々良いものが出来ました。

100kgのものなら余裕です。

さて使うか、とソーホースを持ち上げた瞬間

「おっっっっっっも!!」

運ぶだけで腰をやられそうな、でもあちこち運ばないと仕事にならない、

そんな凶悪なものを作ってしまいました。

とにかく作業自体は楽になったので良かったです。

頑丈でデカくて無骨でクソ重ソーホースが欲しい方は販売しますのでご連絡を

 

段取り8割

4月も半ばとなり、ずいぶんと暑い日も増えてきました。

仕事は順調に忙しく、納期に追われる日々です。

仕事をする上で段取りは非常に大切なのは当たり前ですが、自らを省みると

意外と抜けている部分が多いもので、気を引き締めなければいけませんね。

特に今の状況は忙しさにかまけて次の仕事、更にその先の仕事の準備が疎かに

なってしまっています。

職人たちには常日頃から次の仕事の段取りを指示している以上、私もしっかり

その更に先を見据えないといけないなぁと思う日々です。

前の職場でも段取りが仕事の8割だと教わりました。

今の仕事でも8割かと言われると微妙ですが、最重要事項なのは変わりません。

ですが取引先の社長さん達は、あまり先の仕事の段取り準備の話をされません。

私の様に段取り不足で焦っている姿など全く見せない方が多いと思います。

しかしそれは恐らく見せないだけで、見えないところで相当な苦労を

されているのでしょう。多分。

そんな社長さん達ですが季節が進むにつれ、仕事ではないにしろ焦る声や

はやる気持ちが押えられない姿が周りで聞こえてくるようになりました。

そうです。釣りです。

南では黒潮の接岸とマグロの釣果が増え、西では鯛が本格的にスタートし、

北では鰤がバカスカ揚がりだし、、、と釣り好きのおっさん達が皆一様に

そわそわしている様子です。

スクランブル発進できない私は傍観するだけですが、気持ちは痛いほどに分かります。

今年の初マグロ釣行は5月の連休です。

時期も早く恐らく釣れないでしょうが、準備だけはしなければとルアーばかり

増えていく日々です。

これも段取り段取り・・・と自分に言い聞かせながらルアーをいじくり、

メルカリを覗いては希少ルアーの高値にため息をつく毎日です。

 

夜間運転は心臓に悪い

最近は少しずつ外の気温が上がってきた様子で、昼間になると工場内より外

の方が暖かい、ということも増えてきました。

弊社はお陰様で小忙しい毎日を送っており、みんな元気に鉄を削っております。

さて、汎用のフライス盤やシカルなどは除きますが、弊社の主力設備は

マシニングセンタという数値制御の機械です。

簡単に言うと個々のプログラムを組み、準備をしっかり行えばあとは

ほったらかし。機械が黙々と働いてくれます。

段取り準備を昼間に行い、帰るまでにスタートボタンを押せば明朝には

加工が完了している、という訳です。

すごく便利!と思いますがしかし、事はそう簡単に運びません。

弊社の仕事の大半は1品料理。小ロット多品種がほぼ100%です。

加工時間が長いものならまだしも、ちょっと加工しては止めてチェック

またちょっと加工しては止めてチェック、、、、の繰り返しです

結局、夜間に長時間の自動運転をして帰るということは実は少ないのです。

この日はたまたま、主力のマシニングセンタや中ぐり盤も3台とも夜間運転です

みんなが帰った後、事務処理をした後に工場を覗いてみるとまだ稼働しています

黙々と働いてくれる機械には感謝しますが、同時に不安にもなります。

機械には目も耳も指も無いのです。

間違っていても、ただプログラム通りに動くだけです。

大丈夫かな?エンドミル折れたりしないかな?計算は合ってるかな?

チップが飛んで焼き付いたりしないかな?・・・と不安だけ募ります

従業員には「自動運転かけて帰れるようにしてや~」と言っている以上、

みんなを信頼しているので見守るだけですが、正直心臓には悪いです

ある職人とそんな話をすると彼も同じ思いを抱いているようで

朝来たらとんでもないミスが・・・という悪夢を見たそうです。

これはマシニングのみならずNC制御オペレーターあるあるですね

大丈夫大丈夫・・・と自分に言い聞かせて帰りました。

でもやっぱり、怖いもんは怖い

帰り支度に着替えて靴を履き替えて、さて帰ろうか

いやもっかいだけ見とこ。あと5分だけ、このエンドミル終わるまで

と思っている内に嫁からラインが「息子2人風呂待ち、はよ帰ってこい」

後ろ髪引かれながらも、これはやんごとない理由なので帰ります。

結局、帰る理由が欲しかっただけですね。

2023年あけましておめでとうございます

2022年は大変お世話になりました。

あっという間に2023年となり、株式会社トーシンは皆様のおかげで

忙しい日々を過ごしております。

2022の暮れは色々とドタバタがありましたが、従業員一同元気に2023年の

初出勤を迎えることが出来ました。

いきなり1月の仕事は満杯状態で嬉しい悲鳴ですが、今年は効率化を

より進めていくことを念頭に、高品質化や難易度アップを成し遂げていきます。

といいつつもやはり健康第一、安全第一であることは変わらずですね。

趣味の釣りはほとんど行けていませんが、年末に息子と父親(社長)と3世代で

ニジマス釣りに行きました。

いわゆる釣り堀ですが、意外と難易度が高い場所で小さいころからよく連れて行ってもらった場所です。

じいちゃんに教えて貰って大きなニジマスが釣れた息子はご機嫌でした。

2023年の目標はバショウカジキだそうです。頑張れ息子よ。