奥深い部分をどう攻めるか

フライス加工といえば、多くの場合が主軸(加工の刃物)が上に付いていて

加工物(ワーク)がテーブルに固定されていることが多いです。

つまり、フライス加工といえばワーク上面の加工が圧倒的に多いわけです。

ですが当社のような町工場には上面だけではなく、側面や底面など

その時その場面で様々な場所を加工しなければならないのです。

特に難しいのが奥まった場所でとても通常工具が届かない場所です。

上面の加工のような普通の加工ではなく、刃物の側面を使った加工を肩削り

といいます。

奥まった深い場所ではこの肩削りというテクニックを使って加工します。

表紙の写真はかなり長い工具を使って加工した面です。

大人の腕くらい長い工具で削っています。

工具の長さによって面相度や輝き方に大きく違いが出てきます。

お客様の求めるものに極力近づく様、職人が日々より良い加工条件を探し、

トライを繰り返しています。

写真ではわかりませんが、触るとほとんど段差のない加工面で、

目を瞑って触ると普通のフライス面と遜色ない面相度です。

ただ肩削りのプログラムを作れば出来るものではなく、

・送り速度・回転数・チップ材質・仕上げ代・etc…….

追及するべき項目は多岐に渡るため、当社でも正解は持っていません。

その時、ワークによって全てを調整します。

超ロングな工具は高い上に使ってみないとモノになるかわかりません。

新しいものも沢山出てるけど、誰か試させてくれないかなぁ