暑い最中ではありますが

6月後半の梅雨最中にあって本日は中休み的な晴れ間に爽やかな気持ちなど微塵

もなく、うだるような暑さが容赦なく襲ってくる初夏です。

弊社は工場、事務所の全てが冷房完備なので仕事中はそれなりに快適ですが

配達や打ち合わせで外に出ると梅雨も明けていないのにすでに地獄

このままだと7、8月の必要のない外出はもはや危険です。

さて最近はというと周辺では暇や暇やと、暑い陽気と真反対の寒々しい景況

がよく聞かれます。

皆さま口々に仰いますが、実際の現場に伺うとそれなりに動いている感はあり、

本当に暇2割、ちょっと動き悪いかな位が6割、変わらず忙しい2割

といったところでしょうか。

弊社はというと上の6割の中でもちょっとコマシな方かと思います。

なんとかかんとか良い決算を迎え、新しい補助金の話も進み、どうすれば

従業員給与を増やせられるか社長と相談の日々

悩みは多けれど前向きな悩みばかりなのはありがたい限りです。

ただ悩みの種は増えれども、中々花も咲かずに季節は進むばかりで悶々とします

 

季節が進むというか、進みすぎているのか判らないのが海の状況でして

先日お客様と明石のタコ釣りに行きましたが、釣れるのは例年8月くらいの

新子(赤ちゃんタコ)ばかり。水温とタコの成長は直結する話ですから、海の様

相が2カ月ほど先取りになっている感があるか、とおもいきや

和歌山南部では冬の風物詩のトンボ(ビンチョウマグロ)がまだまだいけるとい

うおかしな状況。

昨年は5月GWまで、でしたが今年は5月末でもいっぱい釣れました。

6月末も見えている今もまだまだ釣れています。

マグロ類は季節というよりも黒潮の流れに依存するので南方からの流れも大きく

狂っているのでしょう。

いずれにせよ超近海から遠洋まで、例年通りという言葉が通用しません。

閑話休題

初夏とは言えない気温に暑い暑いと文句を垂れながらも鉄工所はまだ恵まれてい

ます。第一次産業と違って季節の狂いはそれほど景気に直結しませんから。

今日も今日とて終わらない見積と手配の山を尻目にこれを書いています。

暑かろうが寒かろうが目の前の仕事に追われる日々です。

それよりちょっと先の展望は・・・

社長に任せとこっと

 

 

 

フォークリフト導入しました

GWまでが馬鹿みたいに忙しく、何度も諦めようかと思いましたが(それでも

釣りは行ってた)なんとか乗り切りました。

無事に決算を乗り越え、新しい期を迎えました。

第二工場は完全な物置状態ですが事業再構築補助金のスタートが見えてきたおか

げで、どんな機械でどんなシステムを構築してくのか、やっとこさ目標が見えて

きた感じです。

第二工場にはクレーンも無いためこの度フォークリフトをお迎えすることに。

0.9tと軽量のものですが新車です。ピカピカです。

この業界でそこそこやらしてもらってますが、恥ずかしながらフォークの運転

は初、とのことでゆっくりゆっくり運転してます。

こんなに難しいものだとは思いもしませんでした。

多くの現場でフォークを使って荷下ろししてもらいますが、改めて皆さん尊敬

これはね

無理ですわ

 

2024年 新体制

2023年も間もなく終わろうとしています。

弊社は年末らしくバタバタと忙しなく、気ばっかり急いていますが

なんとか元気に仕事をこなしています。

それなりの仕事量を頂けているのは有難いことですが、周りの会社さんは

ず~っと暇や~ とぼやいている所も少なからず、といった感じです。

製造業の最下流と言ってもよい我々の仕事は波が激しいため、忙しいときは

とことん忙しいけど、暇なときは閑古鳥すら寄り付かないほど暇にもなります。

それでも忙しいときの仕事量を少しでも多く確保したい、と思いつつも

新たに機械を置くスペースも無く困っていました。

そんな中、すぐ隣の工場が空くというまさに僥倖。

「隣の土地は倍出してでも買え」とはよく言われることです。

買いはしませんが、光の速さで不動産屋さんと契約しました。

ということで2024年より第二工場をオープンします。

それほど広くも無く、まだまだガラガラで機械も何も入っていませんが

2024年の目標は新設備導入と人員増強を行い、生産効率とキャパUPです。

2024年も株式会社トーシンを宜しくお願いします。

 

 

大判いただきました

おおばん、ではなく だいばん と読むそうです。

先日和歌山で釣れた大判カツオを頂きました。

近所の取引先で釣り友が釣ってきたものを持ってきてくれました。

10kgはあろうかという最高のカツオです。

ルアーのフックが下あごの掛かっていたためか、船に抜き上げる時に

顎ごと取れてしまったようです。

このため昔からカツオ漁具は上顎に針がかりするよう工夫されてきたようです。

近年のカツオマグロブームで昔からの漁具を最新の釣り具にセットする方法が

どんどん広まってきています。

そんなニッチな情報も釣り具さんか漁師さんに教えて貰っていた昔に比べて

YoutubeやSNSで簡単にわかる時代になりました。

便利~

ポン酢とごま油、ニンニクで作ったタレで脂のり最高のタタキで頂きました。

まあまあの大きさの一柵をほとんど息子にたべられましたが・・・

ダライ粉?切粉?

ダライコ とは切削屑のことで、当社のようなフライス仕事や旋盤加工屋さんで

仕事をした際に出る屑のことです。

金属なので勿論売れるわけで、専門の買い取り業者さんが沢山います。

金属と一括りにしていますが、鉄、ステンレス、アルミ、銅、チタン・・・

様々な被削材を相手にしているので材質が変わるたびに機械とその周辺掃除が

大変です。なにしろ少しでも混ざっていると(例えばアルミに鉄が少しでも)

その買取価格は一気に下がります。

最近は鉄材料はじめとしてあらゆる材料価格が高騰しているので、それに

伴ってダライ粉買取価格も上がっているため掃除も回収も必死です。

ところで「ダライ粉」の言葉を使うのは西日本が多いそうです。

以前勤めていた機械メーカーでは「切粉(キリコ)」としか呼びませんでした。

各地を渡り歩いた営業マン曰く「ダライコは関西弁」とのこと。

ほんまかいな、と思いましたが確かに一般的に使うのは大阪の営業だけでした。

そういえば昔読んだ黒川博之の小説では「蛇螺粉」と解釈されていました。

蛇螺粉回収業で細々と生計を立てている主人公の話で、やはり大阪が舞台でした

当て字としてはなるほど理にかなった字面だと妙に納得した覚えがあります。

ところが今調べてみるとダライ盤というオランダ由来の旋盤が語源のようです。

なぁんだ、という感想ですが、同時に「蛇螺粉」という字面の説得力が大した

もんだと思いませんか?

例え間違いだとしても正直「こっちでええやん」とすら思います。

今日も今日とて熱々の「蛇螺粉」がバケット一杯にあふれています。

シカルやマシニングから出てくるそれはまさしく蛇の螺鈿といった様相です。

ただバケットの中は螺鈿のおかげでほとんど空気・・・

大した価格にはなりません。

チップクラッシャーでも買ってやろうか・・・

いやそんなもの買ったら遊んじゃうしな・・・

毎日そんなことを考えながら掃除をしています。

*チップクラッシャ

(18) The Crusher Destroy Everything Process is Amazing – YouTube

台風一過

台風7号がお盆休みに直撃したせいで釣りの予定が無くなりました。

和歌山の馴染みの船長からカンパチのお誘いを頂いたのですが、見事に中止

天候ばっかりは仕方ないと諦め、漁港ではなく会社へと来ました。

当社も含め周辺の会社は殆ど休みですが、皆さん被害が無いか心配のようで

ちらほらと工場のシャッターが空いています。

お隣の製缶屋さんも当社も目立った被害は無く一安心です。

折角来たのでしばらく仕事をしてから水槽の手入れです。

お盆休みの間絶食状態の熱帯魚に餌をあげて、低床掃除と換水をしました。

60cm水槽はあえて電気を落としていたおかげでコケが一掃され、さらには

ニューラージパールグラスから小さな新芽が沢山出て綺麗な草原の様相です

厚みも制御出来ているので、一応はレイアウト完成でしょうか。

このまま長期維持を目標としているので、1年は持たせたいところです。

Co2は無くても問題ないのですが、ADAのビートルカウンターが見たいので

そのまま稼働です。ランニングコストも月100円程度なので腹も痛みません

唯一気がかりなのはトリミング

草原が厚くなりすぎないようにカットしたいのですが、至る所にミナミヌマエビ

の稚エビが潜んでいるようです。

換水作業程度なら救い出すことはできても、トリミング時は流石に無理

この子たちが大きくなってから、と思ってもまだまだ抱卵個体がいるので

永遠にタイミングが来ないかもしれません。

稚エビ対策と大規模トリミング(しかも前景草のみ)の両立方法を

誰か教えてください・・・

必要ないのに

どの会社でも共通する事かもしれませんが、もしかしたら当社は

他所さんに比べると多いかもしれません。

「必要ないのに、買っちゃったもの」 です。

厳密にいえば全く必要ないわけでもないのですが、無用の長物となり

工場の隅に転がっているものがいくつか見えます。

デカいだけの棚、すかすかの工具箱、殆ど見ないカタログ・・・

特に目立つのが治具です。

リピートあるよ~と言われて置きっぱなしになって何年たつんや・・・

という巨大な鉄の塊が端に寄せられて転がっています。

こういうものを断捨離出来ればもう一台くらいは機械が置けるんですけどね

中々捨てられない社長(父親)と「もう捨てようや!」「いやまだ置いとけ!」

と年末大掃除のたびに言い争いが起こっています。

と、工場内をスッキリさせたい私ですが、社長のことを言えません。

事務所に置いている60cm水槽に全くもって不要なものを取り付けています。

写真のビートルカウンターというガラス器具です。

水槽内の水草成長促進のためにCO2を添加しているのですが、添加スピード

を見るためだけのカウンターです。

本来、CO2装置側に付いているのでわざわざこんなクルクルと気泡が回っていく

必要もありません。

まっっっったく不要なものです。

いらないものと分かりつつも、クルクルと気泡が回って登っていく姿は

なんとも可愛らしく、ついつい魅入ってしまします。

ADAからかつて販売されていたこのカウンター。現在廃盤です。

噂ではこれを作れるガラス工芸職人が高齢で引退し、後継者が居ないとか

事実かわかりませんが、身につまされる話です。

ガラス工芸の世界は判りませんが、やはりこのように目を引く製品は

相当な技能が必要なのでしょう。

来社されたお客さんも「ええね~」とお世辞を言ってくれます。

とはいえ、完全にインテリアですから機能的には要りません。

「なんかかっこいいからええやん!」と言い張る自分は、年末に

「なんかに使うかもしれんからええやん!」と言い張る父親と同罪です。

作業台(ソーホース)を作りました

加工を終えたワークはバリ取りや寸法検査など、出荷まで作業があります。

そんな作業を機械の上に乗ったままで行うと次の仕事が出来ないので、

基本的には地面に置くか(傷が入らないように対策します)、作業台の上に

置くことになります。

地面に置いて作業をしてもいいのですが、なんせもう腰が・・・

学生時代に登山部で無理をしすぎたせいで常に腰に爆弾を抱えている私は

人体で最も大事な器官は腰だと悟っているので、屈んで作業するのは

まさしく拷問と同じです。

そんな腰爆弾の助けとなるのが作業台なのですが、作業量の増加に伴い

製缶屋さんにお願いして新たに1対作ってもらいました。

モノタロウやアマゾンで売ってないものかと検索してみると

この作業台は「ソーホース」という代物だということを初めて知りました。

世の中ではDIYで欠かせないツールの一つなのだそうです。

ところがこのソーホース、売っているものは非常に弱いのです。

もちろんDIYでご家庭ユーズには全く問題ない耐荷重ですが、鉄工所ユーズには

全く物足りない耐荷重でした。

確かにこれまで使っていたソーホースも「重て~」と思いながら運んでいました

これまでのものも何年か前に鉄のアングルを溶接して作ったものだそうです。

今回はこれまでよりも長く、強く、上に載せる盤木も取り替えやすく、と使い

勝手も意識して図面を書き、プロにお願いして製作しました。

出来上がってきたものは無骨ながらも頑丈そうで、中々良いものが出来ました。

100kgのものなら余裕です。

さて使うか、とソーホースを持ち上げた瞬間

「おっっっっっっも!!」

運ぶだけで腰をやられそうな、でもあちこち運ばないと仕事にならない、

そんな凶悪なものを作ってしまいました。

とにかく作業自体は楽になったので良かったです。

頑丈でデカくて無骨でクソ重ソーホースが欲しい方は販売しますのでご連絡を

 

段取り8割

4月も半ばとなり、ずいぶんと暑い日も増えてきました。

仕事は順調に忙しく、納期に追われる日々です。

仕事をする上で段取りは非常に大切なのは当たり前ですが、自らを省みると

意外と抜けている部分が多いもので、気を引き締めなければいけませんね。

特に今の状況は忙しさにかまけて次の仕事、更にその先の仕事の準備が疎かに

なってしまっています。

職人たちには常日頃から次の仕事の段取りを指示している以上、私もしっかり

その更に先を見据えないといけないなぁと思う日々です。

前の職場でも段取りが仕事の8割だと教わりました。

今の仕事でも8割かと言われると微妙ですが、最重要事項なのは変わりません。

ですが取引先の社長さん達は、あまり先の仕事の段取り準備の話をされません。

私の様に段取り不足で焦っている姿など全く見せない方が多いと思います。

しかしそれは恐らく見せないだけで、見えないところで相当な苦労を

されているのでしょう。多分。

そんな社長さん達ですが季節が進むにつれ、仕事ではないにしろ焦る声や

はやる気持ちが押えられない姿が周りで聞こえてくるようになりました。

そうです。釣りです。

南では黒潮の接岸とマグロの釣果が増え、西では鯛が本格的にスタートし、

北では鰤がバカスカ揚がりだし、、、と釣り好きのおっさん達が皆一様に

そわそわしている様子です。

スクランブル発進できない私は傍観するだけですが、気持ちは痛いほどに分かります。

今年の初マグロ釣行は5月の連休です。

時期も早く恐らく釣れないでしょうが、準備だけはしなければとルアーばかり

増えていく日々です。

これも段取り段取り・・・と自分に言い聞かせながらルアーをいじくり、

メルカリを覗いては希少ルアーの高値にため息をつく毎日です。

 

夜間運転は心臓に悪い

最近は少しずつ外の気温が上がってきた様子で、昼間になると工場内より外

の方が暖かい、ということも増えてきました。

弊社はお陰様で小忙しい毎日を送っており、みんな元気に鉄を削っております。

さて、汎用のフライス盤やシカルなどは除きますが、弊社の主力設備は

マシニングセンタという数値制御の機械です。

簡単に言うと個々のプログラムを組み、準備をしっかり行えばあとは

ほったらかし。機械が黙々と働いてくれます。

段取り準備を昼間に行い、帰るまでにスタートボタンを押せば明朝には

加工が完了している、という訳です。

すごく便利!と思いますがしかし、事はそう簡単に運びません。

弊社の仕事の大半は1品料理。小ロット多品種がほぼ100%です。

加工時間が長いものならまだしも、ちょっと加工しては止めてチェック

またちょっと加工しては止めてチェック、、、、の繰り返しです

結局、夜間に長時間の自動運転をして帰るということは実は少ないのです。

この日はたまたま、主力のマシニングセンタや中ぐり盤も3台とも夜間運転です

みんなが帰った後、事務処理をした後に工場を覗いてみるとまだ稼働しています

黙々と働いてくれる機械には感謝しますが、同時に不安にもなります。

機械には目も耳も指も無いのです。

間違っていても、ただプログラム通りに動くだけです。

大丈夫かな?エンドミル折れたりしないかな?計算は合ってるかな?

チップが飛んで焼き付いたりしないかな?・・・と不安だけ募ります

従業員には「自動運転かけて帰れるようにしてや~」と言っている以上、

みんなを信頼しているので見守るだけですが、正直心臓には悪いです

ある職人とそんな話をすると彼も同じ思いを抱いているようで

朝来たらとんでもないミスが・・・という悪夢を見たそうです。

これはマシニングのみならずNC制御オペレーターあるあるですね

大丈夫大丈夫・・・と自分に言い聞かせて帰りました。

でもやっぱり、怖いもんは怖い

帰り支度に着替えて靴を履き替えて、さて帰ろうか

いやもっかいだけ見とこ。あと5分だけ、このエンドミル終わるまで

と思っている内に嫁からラインが「息子2人風呂待ち、はよ帰ってこい」

後ろ髪引かれながらも、これはやんごとない理由なので帰ります。

結局、帰る理由が欲しかっただけですね。